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保育園にいつものようにタロウ達を迎えに行った。
ほとんどお迎えが来ていて、残っている園児は少ない。
兄タロウを先に迎えに行き、
弟タロウのいるお部屋へ行った。
弟タロウがお靴を履くのを待っているとき、
先生が兄タロウに言った。
「兄タロウ、お母さん頑張っているね！」
「だから、兄タロウも応援してあげようね！
一緒に頑張ろうね！」
兄タロウは、ニコニコして
「うん！」って言った。
その帰り、ママはうれしかった。
心が温かくなって、涙が少しでた。
ある日、兄タロウがママに言った。
「ママ、ママはかわいそうやっちゃろ？」
「先生が言っていたよ。
お父さんがいなくて、
独りでやっているからかわいそうなんだって！」
「なんで？ママはかわいそうじゃないよ！」
「でもね、兄タロウがいて、弟タロウがいて・・・」
「一人でね・・・
○○ちゃんもお母さんが一人やから
かわいそうやと〜！」
話を聞くと、一人で頑張っているから、
お母さんを助けないといけないんだよ！って
みたいな話だけど、ママってかわいそうなんだ・・・
悪気があって言ってることではないと
分かっているけど、使い方間違っている。
「あのね、ママはかわいそうじゃないよ！
だって、ばあちゃんもいるし、さっちゃんもいるし、
ママのおじちゃん、おばちゃんもいるから、
ママ一人じゃないやろ！
兄タロウもいるし、弟タロウもいるから、
ママは全然かわいそうじゃないよ！
兄タロウも弟タロウも、お父さんいないけど、
ママやばあちゃん、さっちゃんに
あー君のお父さん、あー君・・・
イッパイいるから、全然かわいそうじゃないよ！」
「○○ちゃんのお母さんだって、
○○ちゃんがいるから、かわいそうじゃないやろ！？」
「そうやね！」
言葉一つで、励みになったり、反対に落ち込んだり・・・
離婚して片親で子供を育てるということは、
かわいそうとか不幸なことではない。
でも相当な苦労が伴う・・・
不幸か幸せか、そんなのまだ決まっていない・・・
でもね、無我夢中で過ごしてきた今、
子供を引き取って自分が育てて来て良かったなと思う。
だから、頑張ろう！今日も明日も！
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