ママの離婚後
離婚5年後の私と彼
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離婚後5年後の私と彼
元旦那と何かしらの接触があると、私は少なからず落ち込む。

こちらは仕事、育児、家事へと
休む暇なく働き、先の不安も抱えているのに、
相手の気楽さを目の当たりにすると、どうしても落ち込む。
そして、それが”怒り”へとなる。

その怒りが、前に進む私の原動力となる。
”今に見ておれ〜!”
”立派に子供を大きくさせるぞ!”
”覚えとけよ!”
そして怒りが、正直憎しみになっていた。

去年の養育費の支払いは、数ヶ月だった。
もう、養育費は貰わずやっていこう・・・と思っていた。

彼から”養育費を払いたい”と電話を貰った。
彼が憎い。
何もかもから全てを私に押し付けて逃げようとした彼、
逃げた彼・・・。

そっけなく”口座に振り込んでくれたらいいから・・・”
”会って手渡したい・・・”

半年前に電話で話した以来、彼とは連絡を取っていなかった。

成り行きでハンバーガーを食べることになった。
私はちょと席をはずした。
戻ってくると、次男が”ママだぁ〜!”私のところへ走ってきて
迎えに来た。

彼が元に戻りたいと思っていることは、私は知っていた。
だけど、元に戻りたいと思っているのならば、
それなりに頑張ると思うのだが、どうも違う。
”どうにかなるさ!”という甘えがまだあったのだと思う。

今回、会ったときは、今までと違っていた。
彼はもう、40代に入っている。
40代になると季節間従業員での仕事でも
あまり雇ってもらえないらしい・・・

なんだろう?
なんだか悲壮感が漂っているように見えた。
離婚直後、私は多分、”小さい子を抱えたシングルマザー”ということで
”かわいそうに・・・”って見られていたと思う。
自分でもそう見られていると思っていた。
だから、どちらかというと悲壮感が漂っていたのは
私の方だと思う。
だけど、離婚後5年経った今、彼を見た時、
私達の方が幸せになっていると思った。
地に足がついているのは、私達の方だと思った。

何度も言うが、私は彼、彼のお母さんに対する怒りで、
”覚えとけよ!”という気持ちで、がむしゃらに前を向いて
走ってきた。

4人でテーブルを囲んで、ハンバーガーを頬張る。
本当の両親と子供たち・・・
5年前にはあった姿。
この4人家族に離婚ということがなかったら
こういう場面って沢山あったと思う。

気づいたら私のほうが、社会的に落ち着いていた。
気づいたら家族は3人家族で落ち着いていた。
気づいたら私達と彼の間には、彼が入ってこれない壁が出来ている。
気づいたら彼は、離婚をしたことを後悔している。
気づいたら、もう元に戻れない5年前の家族。

それに気づいたら、私はとても落ち込んでつらかった。
怒り、憎んで、彼に対しては鬼になれるとも思っていた。

5年経って、彼にも何とか落ち着ける生活を
送ってほしいと思うことがあるなんて思ってもいなかった。
5年前の2月26日、私と彼が離婚をした日である。



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